「ゴルフをしない私」から「ゴルフをする未来の私」へ

10年前まで月1ゴルファーだった私も、今では月1~2回練習場に行くだけの「ゴルフをしない人」です。経済的な事情で一旦ゴルフから身を引きつつ、それでも遠い未来で再開するのを夢見ているオヤジは、今の日本に大勢いると思われます。そんなオヤジの、遠い未来に再開される自身のゴルファー像を夢見るブログを作ろうと思います。

ゴルフショットの方向合わせ(6)

(前の続き)

話が広がってややこしくなっているので、ここで重力方向とゴルフショットの関係について少し復習しておこう。


物理的な条件としてボールを真っ直ぐに飛ばす為の要素は(下の図のように)まずクラブフェイスの向きを正しく重力方向に合わせた角度、つまり垂直の方向でボールに当てることだ。


クラブフェイスの「向き」とは、クラブフェイスにある「スコアライン」と呼ばれる、ボールにバックスピンを掛ける為に設けられている溝と深く関係している(上の図でクラブヘッドに引かれた赤色の横線部分がそれだ)。


クラブヘッドはスイートスポットと呼ばれる重心部分で打つように設計されているが、正確にそこでヒットされたボールは、スコアラインの溝に対し、直角の方向にバックスピンが掛かるように設計されている。そのバックスピンの回転方向に対し、打ち出されたボールは鳥が翼を羽ばたかせるように、空高く上昇する軌道を描くという訳だ。


つまりボールの軌道を左右する大きな要因として、インパクト時に発生する(スコアラインに対して直角の角度で回転する)バックスピンの回転方向がもっとも重要なのである。


勿論、インパクト付近でのクラブヘッドの動きも重要な要素で、つまりその付近のヘッドの軌道が、目標方向に対し真っ直ぐに移動しているかどうかという問題だが、


実際のゴルフスイングは直線というより円に近い動きなので、ここで言うところの「直線的な動き」というのは、クラブヘッドがボールに当たる直前から直後の、ごく狭い範囲について話している事になるだろう。ただこの飛球線ついては、以前UPした「ゴルフ原論」の内容とほぼ重なる為、ここでは割愛したい。詳しく知りたい方は「ゴルフ原論」の最初の頃をチェックして頂きたい。



さて(問題の)この重力方向を間違って認識するというのは、一体どういう事なのか?


例えば、本当の重力方向に対し、(ゴルファー自身が錯覚的に)僅か斜め右側に倒れたような角度で重力方向を感じ取ってしまっている場合は、下の図のような事態に陥っているものと想定される。




上の図は、ゴルファー自身が察知している重力方向が、錯覚的に少しだけ右側へと倒れている場合、インパクトしたボールは右側に曲がるスライスラインの軌道を描く様を示している。


つまり、ゴルファーがスイング中に実感しているクラブフェイスの向きは、そのゴルファー自身が感じ取っている重力方向と密接にリンクしているので、この場合は、実際の重力方向と違った、やや右側にクラブフェイス面を向けた角度でボールにインパクトしてしまうような可能性が高くなるという訳だ。


このようにゴルファーの重力方向を察知する感覚が間違ってしまうと、それに応じたスライスなどのミスショットが頻発することになるのだが、本質的な問題が改善されない限り、そのゴルファーがあらゆる処方箋を試したところで、ボールが曲がる事態を是正することが困難になると予想される。


よって、急務なのはゴルファーが正しく重力方向を察知できるようになる「具体的な技術」なのだが、それは(長くなったので)次回に持ち越すこととなる。


(続く)

×

非ログインユーザーとして返信する