「ゴルフをしない私」から「ゴルフをする未来の私」へ

10年前まで月1ゴルファーだった私も、今では月1~2回練習場に行くだけの「ゴルフをしない人」です。経済的な事情で一旦ゴルフから身を引きつつ、それでも遠い未来で再開するのを夢見ているオヤジは、今の日本に大勢いると思われます。そんなオヤジの、遠い未来に再開される自身のゴルファー像を夢見るブログを作ろうと思います。

「ゴルフの基礎理論」~身体制御の基礎知識~(9)

(前回の続き・後編)


ここから先は理詰めで答えが出るだろう。


紙の上に定規を使って描いた5個の正方形。前回の話で、これを机の上においてデジカメ撮影した画像データーにPCのペイント機能で赤色の直線を引いたら、5個の正方形を構成している直線が「弧」を描いてカーブしている事が明らかになった。



5個の正方形は定規を使って作成するのと同じ厳密なものだが、パースの影響によって直線が全てカーブする現象が起きている訳である。


パースによる変形と言っても、勿論それはあくまで「人の認識」の問題に過ぎない。つまり現実的に5個の正方形や、それを書いている紙そのものが物理的に変形するような超常現象が起きている訳ではないという事だ。


分かりやすく説明すると、パースによる変形は「瞳」と「対象」との位置関係によって成立する現象であるから、例えば、別の場所から同じものを見ている別の人には、全く別のパース現象が起きている事になる。見る人の位置関係によって、まったく個別のパース現象(変形)が起きている訳だから、正方形が物質的に変形しているという理屈は通らない。


この事から、物質的に変形していないものが(パースによって)変形する現象としてしか、人は認識できないのだとも言い換えられるだろう。


30センチ定規で引かれる直線は絶対的で、物質的に曲がったりしない。定規も紙も正方形も、一切パースによる物質的な変形の圧力を受けたりしていないのだが、人の認識の上では変形しているようにしか、それを実感されないというだけの話である。


レーザー光線のような「光」の直進性が物理的に絶対であったとしても、人の認識の上では、正方形の1辺と同じ軌跡でカーブする可能性が高い。だが、そのように想定したとしても、その事実がレーザー光線の絶対的な直線性を損なわせる結果には繋がらない(物理的にありえない現象が起きているという訳ではないということだ)。


光がパースによって弧を描くように曲がるかどうかは、実際にレーザー光線をデジカメで撮影し、その軌跡を確認すれば済む話だとも言える(つまり証拠を出せば良いという訳だ)。そこで様々なレーザー光線を平行に照射して展示している写真のリンク先を貼っておくので、チェックして欲しい。



リンク先の写真には、平行に照射するように展示している6本のレーザー光線の軌跡が、パース現象によって周囲の風景と同化するように変形している様子が映し出されている。


さて、前編・後編と分けて問題としていたのは、ボールペンの先のような「点座標」を見つめる際、私たちの瞳に飛び込んでいる光の軌跡が「直線的」なのか、あるいは「パースの影響を受けて弧を描くようにカーブしている」のかという内容であった。


勿論、その答えは「パースの影響下にある軌跡を描く」というものである。


だが、瞳に届いている光の軌跡が「弧」を描くようにカーブしているかというと、それは違っていて、瞳に届いているあらゆる光は「純・直線的な軌跡」を描くものばかりだという表現になってしまうだろう。


というのは、瞳に届く光の軌跡を厳密に表現すると、全て「点」として認識されるものになってしまうからだ。


例えば、着物などを縫う「縫い針」は全体的に直線的な形状をしているが、その縫い針で瞳を刺すような角度にして見てみると、縫い針は「点」のような形にしか見えなくなってしまう。これとまったく同じ理屈で、瞳に届く光も「線」というより「点」のようにしか見えない状態になってしまう訳である。


「点」のように見えているという事は、その光は直進している証拠だとも言える。よって瞳に届くあらゆる光は全て「点」であるとすれば、私たちが見ている全ての光は「直線」の軌跡を描いて、瞳の中まで届いているものと結論付けられてしまうのである。繰り返すが、「点」のようにしか見えない光の軌跡も、実際はパースの影響下にあるものと変わらない条件で、私たちの瞳に届いているのである。


瞳を突き刺すような角度で飛び込んでくる光しか、私たちは認識できない。


だが、私たちが目で見て確認できるもの全てはパースの影響下にあって、弧を描きカーブしている。恐らく例外はひとつもないだろう。


だから瞳に届く光も(他のものと同じく)パースの影響下にあるものと予測されるが、その姿が「点」でしか認識できない以上、実際にどのような現象が起きているのかを確認する方法が見付からない。


よって論理的に思考するしか手がないという訳である。


(続く)

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