「ゴルフをしない私」から「ゴルフをする未来の私」へ

10年前まで月1ゴルファーだった私も、今では月1~2回練習場に行くだけの「ゴルフをしない人」です。経済的な事情で一旦ゴルフから身を引きつつ、それでも遠い未来で再開するのを夢見ているオヤジは、今の日本に大勢いると思われます。そんなオヤジの、遠い未来に再開される自身のゴルファー像を夢見るブログを作ろうと思います。

「制御系」~ゴルフスイングを彩る「未来予測」の技術~(15)

(前の続き)
私たちが何気に立っているだけでも、全身の筋肉が骨格構造に働きかけて、バランスを保つように機能し続けている。それが出来るようになったのは、私たちが幼い頃にPDCAサイクルじみた「失敗と再チャレンジの繰り返し」を積み重ねたお陰である。


ゴルフ技術の修得もPDACサイクル的な経験を積み重ねなければ、ゴルフクラブを自在にコントロールする運動能力は身に付かない。


どのような練習方法がもっとも効果的なのかというと、やはりPDACサイクル的な発想と同じで「失敗を繰り返し、その都度に多種多様な改善法を考え出し、それを色々と試して、また失敗しの繰り返しで、最終的に最良の方法を導き出す」という手法に行き着くだろう。


初心者ゴルファーが陥りやすい代表的なミスは「同じスイングを何度も繰り返す」という練習方法である。これだと1万球打っても(ケガのしやすい)偏った筋肉が鍛えられる以外の結果は期待できない。例えば、スライスが出るスイングを1万回繰り返して身に付くのは、スライスが出るスイングとケガという訳だ。


つまり効果的にゴルフクラブをコントロールできる技能を身に付けたいのなら(同じ動きの繰り返しではなくて)、かなりハチャメチャに色々な動きをチャレンジした方がずっと効果的であるのは明白という訳だ。


スイング練習するにしても、小さく振ったり大きく振ったり、その中間やもっと微妙な速度でスイングしようとしたり、時々限界速度でマン振りしたり、とにかく色々とチャレンジして、それぞれの要望に応じたクラブのコントロールが自在に出来るように練習するという訳だ。


もちろん上級者になれば、ボールを曲げる練習や、弾道を高くしたり低くしたり、転がしたり上げたり、斜面や悪いライからのショットも練習の中に取り入れた方が良いに決まっている。


それとは逆に、同じ事を飽きもせずに「1万回繰り返しました」というのは、アホのやることである。


そんな練習ではコントロール技能は絶対に身に付かない。むしろクラブを逆さまに持って振ったり、左打ちをしたり、色々なトリックショットの練習を遊び感覚で取り入れてチャレンジし、多くの失敗を積極的に経験しようとする位でなければ、コントロール技能は絶対に身に付かないだろう。


PDACサイクルは正にそのことを謳っている訳だが、ISOを取り入れる企業は多くても、多様な発想でチャレンジする正義を理解し、実装できている企業はほとんど存在しない。


ISOのシステムそのものにも欠陥があって、とにかく下らん書類を省いてこうしたチャンレンジを行うことを推奨すれば良いだけなのに、いちいちチャレンジした結果報告書なんか書かせるから、折角の意欲も減退して失ってしまうのである。


アホな会社だとチャレンジする前にまず報告書、上司の許可が出た後でチャレンジ、その結果をまた報告書と、これだとサイクル1回だけで疲労してしまって、絶対にダメになるに決まっている。ISOを誤解して、失敗した結果を報告したら「ミスしたら叱る」という古風なやり方で、社員のやる気を根こそぎ奪ってしまう馬鹿上司も多い。そういう会社の場合、社員は会社を放っておいて勝手に色々やれば良いのである。いかん、愚痴になった(笑)。


ゴルフの技能習得もこれと同じで、とにかく悪い動きは一切させないという頭の固いコーチングをするゴルフスクールからは足早に去る方が無難である。(偏った動きを反復して、ケガをするのがオチであるから)


日本人は特にこういった悪しき習慣に陥りやすい傾向があると思われるので、クラブのコントロール技能を修得したいのであれば、練習方法をよくよく注意して見直した方が良いと思う。


(続く)

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