「ゴルフをしない私」から「ゴルフをする未来の私」へ

10年前まで月1ゴルファーだった私も、今では月1~2回練習場に行くだけの「ゴルフをしない人」です。経済的な事情で一旦ゴルフから身を引きつつ、それでも遠い未来で再開するのを夢見ているオヤジは、今の日本に大勢いると思われます。そんなオヤジの、遠い未来に再開される自身のゴルファー像を夢見るブログを作ろうと思います。

このブログにおけるゴルフスイングの定義(1)

鳥は恐竜の子孫なのだそうだ。


ということは、今から数千万年前に地球上から恐竜は絶滅したという認識は、厳密には間違っているのだろう。今でも地球上の至る所に鳥は生息している。だから、厳密に定義するなら、恐竜は鳥に進化して現代まで生き延び続けている「動物種」のひとつである、という認識が正解となる。


この話は「辰年と酉年は一緒」というヤフーニュースの記事が元ネタである。その記事では、正月の干支である辰年は「竜」で、酉年は「鳥」だから、竜を恐竜として見立ててみると、辰年と酉年は遺伝子的に同じ動物種として分類されてしまう、という科学者の真面目な研究の内容であったが、よく考えてみればこれはかなり興味深い内容であると言える。


例えば、遺伝子的な分類だと、チンパンジーと猿とオランウータンはほぼ同じグループに属すると言えそうだから、たぶん人間だってその中に含まれるのだろう。ポイントは、知能を発達させて両手を器用に使えるように進化した「霊長類」という共通項である。


これと同じように考えてみると、鳥とティラノサウルスのような恐竜にもよく似た共通項が見て取れる。どちらも後ろ足2本とシッポでバランスを取って、前足は宙に浮いた状態でキープされている。鳥は自由に使える前足を翼へと進化させて羽ばたき、空を飛べるように進化した訳だが、その骨格の基本的な設計思想のようなものは恐竜とほぼ同じなのである。


この記事によると、遺伝子の研究によって鳥と恐竜は意外と近い種であることが判明したという内容だった訳だが、外見的な特徴を観察してみても、確かにこのふたつの動物種は同じ基本設計の骨格構造であることが見て取れる訳だ。


この記事は私たちに「分類」について考える切っ掛けを与えてくれる。


例えば、コウモリも鳥のように空を自由に飛べるが、コウモリの骨格は鳥や恐竜と根本的に違う構造であるから、このふたつを同じ種として扱うことは難しい。コウモリは哺乳類だから、脊椎動物という大きなカテゴリーに分類するなら鳥や恐竜と同じグループに属するのだが、その大きな分類はあくまで「空を飛ぶ」という特徴によって線引きされた訳ではないのだ。


「空を飛ぶ」という分類で考えてみても、ヒラヒラ木の葉が舞うように飛ぶコウモリと、翼によって滑空したり、羽ばたいて上昇できるプロペラ機のような鳥の飛び方を同じ種として分類することは、エレガントな知性だとは言いがたいように感じる。


同じく「飛ぶ」というなら、昆虫こそ大空を自由に飛んだあらゆる生き物の大先輩にあたる訳だから、これら虫とコウモリと鳥を同じに分類するというセンスが無粋であるのは、十分に感じて頂けるのではないだろうか?


つまり、恐竜を爬虫類のトカゲや蛇と同じ「は虫類」に分類していたこれまでのセンスが無粋だったとも言える訳だ。


干支にも蛇年があるが、「は虫類」によるカテゴリー分けで蛇と竜を同じにするより、遺伝子研究によって線引した分類によって「酉年と辰年の干支は同じ」というセンスの方がずっとエレガントであることは間違いない(だろう)。


このように、物事を分類するのに、ある種のセンスが要求とされる訳だ。


ゴルフスイングの技術を研究する上でも、このような分類の仕方を考えるセンスが必要である。「ゴルフスイングとは何か?」という問いを立てる上で、この「分類するセンス」が鍵を握ると著者は直感している。


それにはまず、この世の存在するあらゆる「運動」という現象を構造的に分析して、ゴルフスイングという運動の現象がどのグループに属するのかを検討してみる必要があるだろう。


古くからゴルフスイングは「振り子運動」であるという見解が一般的であるが、一方で「捻転運動」や「バネ式」「歩行」「タップ式」「ストローク式」「ムチ(のように振る)」といった多種多様な「運動」としての見解が、ゴルフ界には百花繚乱満ち溢れて、混乱しているとも言えるだろう。


ゴルファーがこれら多種多様な見解の技術論をいちいち無分別に参照していては、混乱の度合いを深めるばかりで解決の道には至らないだろう。だから、まずは立ち止まって「分類」について考えてみる必要があると著者は直感しているのである。


ここまでの話で、頭が混乱して少しパニックになっている閲覧者もいるかもしれない。だが、その混乱はその閲覧者が正しい向きに進んでいる状態を示す「証拠」でもある。だからむしろ、混乱していない閲覧者の方が、何も理解していない可能性が高い訳である。


だから著者は「皆さん、ここまでの話で混乱しましたか?」と確認する方が正しいのかもしれない。


(続く)

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