「ゴルフをしない私」から「ゴルフをする未来の私」へ

10年前まで月1ゴルファーだった私も、今では月1~2回練習場に行くだけの「ゴルフをしない人」です。経済的な事情で一旦ゴルフから身を引きつつ、それでも遠い未来で再開するのを夢見ているオヤジは、今の日本に大勢いると思われます。そんなオヤジの、遠い未来に再開される自身のゴルファー像を夢見るブログを作ろうと思います。

いきなり始まるゴルフスイング(9)

(前の続き)
ゴルフの歴史的な文献として残っている最古のものは、今から500年以上前に遡るスコットランド王が発令したゴルフ禁止令の記録である。


ゴルフ禁止令とは、当時のスコットランドの軍人がゴルフに夢中になって、義務である武術の訓練をあまりにもサボるので、見かねた王が発令した「軍事強化策」だった。ところが当時のスコットランド軍は王の命令を無視するがごとく、ゴルフに夢中だった様子で、ゴルフ禁止令はその後2度に渡ってスコットランド王から発令された。


こういった歴史があるので、ヨーロッパにおけるゴルフ文化は軍事主義者に対抗する平和主義的な象徴として受け入れられている。だが日本国内におけるゴルフ事情はちょっと違っていて、ゴルフは自然破壊の象徴として、国民の間ですっかり悪者扱いされている様子だ。(何故だろう?)


国内のゴルフにおける自然破壊的な扱いについて、著者は少し変わった解釈をしている。


ゴルフコースを作ろうとして山を削れば、確かにそれは自然破壊そのものである。ところが、そうやって都市近郊の使えそうな山林地区をことごとくゴルフコースにしてしまうと、都市近郊で有効に使えそうな道路沿いに新たな住宅地を作りにくくなる。ゴルフ場のさらに山奥に住宅地を作っても、誰もそんな山奥への居住を望まないからだ。


そうやって都市近郊の使えそうな山林地区を全て破壊し、ゴルフコースを乱立させてしまうと、結果として国内の自然破壊がそこで食い止められてしまう訳である。まるで人間による自然破壊の強大な波をそこで食い止める防波堤の役を、ゴルフコースが担っているかのように、である。


さらに有事の際に、これらのゴルフコースは全て畑への転用が可能である。ゴルフコースの整備は、畑への転用を可能とする環境を維持し続けているようなものだからだ。(妄想に過ぎない解釈だが)国はそういった目論見があって、この狭い国土に数多くのゴルフ場を作らせたのかもしれない。


安い外国産の食料が輸入されるにつれ、国内の田畑はドンドン潰されて少なくなって日本の食糧自給率は下がる一方である。潰された田畑の後にアスファルトとコンクリを敷き詰めた住宅地を建設したら、二度と畑には戻せないだろう。それに比べれば、予め芝を育てるゴルフコースを作っておけば、有事の際の畑への転用は造作も無いことだろう。芝を育てるスプリンクラー設備など、そのまま畑使用へと転用するも容易いのではないだろうか?


そこまで計算してゴルフ場を建設させていたとすると、それを目論んでいた国の判断は敬意に値するものであるという見方も可能となる。(まあ住宅建設を推し進めたがる建設業界にとっては、悪魔の所業にしか見えないだろうけど)


一度この著者の大胆な解釈を鵜呑みにして、日本地図を開いてみてほしい。


もし国内地図に数多く乱立しているゴルフコースが全て畑に転用可能な「田畑の予備地」であるとするなら、多くのゴルフコースの配置はまったく別の意味で、絶妙な配置がなされているように見えてしまうから、人の心とは不思議なものだ。


もしそのように見えてしまうのなら、この大胆な解釈の仕方をただの妄想に過ぎないと笑って済ませられなくなるだろう。


このように従来の価値観とまったく違う定義を示すことで、眼下にこれまでとはまったく違う光景が広がり始めるという現象は、情報過多の現代において特に珍しくもない事かもしれない。


ゴルフは数百年の歴史あるスポーツだから、ゴルフ技術についてのあらゆる議論も既に出し尽くされていると考えるべきだが、そのような技術論の中にも、こういった定義の仕方を変えることで、眼下に見える光景を劇的に変化させられる可能性はまだまだ残っている。


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さて、前回の続きである。


前回著者は、ゴルフ技術の中で最も重要な「ボールを真直ぐ飛ばす為の物理条件」として、まず第一にゴルフクラブの「スイートスポット」にボールを当てる事を説明した。


今回話すのはその続きで、第2に重要な物理的要素についてである。ゴルフボールを真直ぐに飛ばす為に必要な物理的要素は小学生の「理科」並みに簡単なのものだから、誰にでもひと目で正しいと直感するだろう。その要素とは次のようなものだ。


【②目標に向って真直ぐな軌道でゴルフクラブを動かすこと】


「え?」って思うほどに簡単な話である。言ってみればビリヤードと同じで、とりわけ難解で特別な物理条件がゴルフ競技にだけ課せられている訳ではないのである。


ただここで注意が必要なのは、ゴルフクラブを「直線的に動かす」と言っても、ごく一般的にイメージされるゴルフスイングは、直線的というより「円」に近い印象の動きであるという点である。この点について説明を加えると、この物理的なイメージが混乱する筈だ。だから物理的な意味でゴルフ技術を解釈すると、多くの誤解を生んで、ゴルフ技術が百花繚乱に開けてしまう要因のひとつになっているのかもしれない。


よって著者は、この「超簡単な理科」のような理論を、別の表現でイメージし直す作業を加え、混乱しがちである定義についての印象操作を施したいと思う。


この物理現象を正しく理解する為に、次のようにイメージすることを推奨する。


1.まず図1のようにボールに対し、ゴルファーらしく構える。


図1


目標は矢印が示す(図に向って)右側にある訳だが、ゴルファーはその目標に対して直線的な軌道でゴルフクラブを動かし、ボールに当てなければ真直ぐに飛ばすことができない訳である。


では、ここから物理的な条件として示したように、「直線的にクラブを動かす」とどうなるだろう?


2.(図2のように)ゴルファーはボールの後方に真直ぐ下がる。


図2


3.そこから(図3のように)直線的に戻るように動いてボールを飛ばす。

図3


意外に思うかもしれないが、これで条件を満たしたことになる。先にビリヤードと同じであると書いたが、まさしくこの物理現象はビリヤードそのものであると言えよう。


さて、一般的なゴルフスイングは直線というより円に近い軌道でクラブを動かすが、物理的な解釈でだと、ゴルファーは真直ぐ直線的な移動によってボールをスイートスポット部分へと当てねばならない訳だ。


勿論、図1~3のような直線的な運動でボールを打つゴルファーは皆無であるが、ゴルフショットで真直ぐに打つ場合の物理的な現象は、このようなイメージで理解する方が正しい解釈となる訳だ。


このような突飛な説明によって、物理的な解釈が出来ず、むしろ混乱してしまう人の方が多いかもしれない。残念ながら、もし貴方がこの説明でますます混乱するタイプなら、これまで貴方がイメージしていたゴルフスイングの本質的なものは、根本的に間違っていたのかもしれない。(その可能性がある)


とりあえず混乱した人は次回の話、必見である。
(続く)

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