「ゴルフをしない私」から「ゴルフをする未来の私」へ

10年前まで月1ゴルファーだった私も、今では月1~2回練習場に行くだけの「ゴルフをしない人」です。経済的な事情で一旦ゴルフから身を引きつつ、それでも遠い未来で再開するのを夢見ているオヤジは、今の日本に大勢いると思われます。そんなオヤジの、遠い未来に再開される自身のゴルファー像を夢見るブログを作ろうと思います。

いきなり始まるゴルフスイング(1)

早速本題に入ることにする。


著者が序章「このゴルフブログの趣旨について」で延々と語ったことは、「定義すること」についてである。「定義する」ことは「技術のことを語る」ことに他ならない。例えば、ゴルフスイングをする時に、貴方がゴルファーだとしたら、何に対してスイングするのかを想像してみて欲しい。


問い1.貴方は何に対してゴルフスイングするのか?


①ボールに対して
②地面に対して
③ターゲットに対して
④飛球線に対して
⑤背骨に対して
⑥スタンスに対して
⑦上記以外の何か別のものに対して


貴方の答えは上記①~⑦のどれになるだろう?


これは「スイングとは何かか?」を定義する上で重要な質問の一部であるのだが、この「定義する」ことがスイング技術そのものを説明する行為に繋がっているのだとも、同時に理解できる筈なのである。


(意味が分からないかもしれないが、このまま話を続けていくので、しばらく我慢して読み続けて欲しい。)


著者の答えを先に告げると、答えは「②地面に対して」が正解となる。


「④飛球線に対して」も惜しいが、やや正確性に欠く。ゴルフスイングはあくまで地面に対して行う運動であるという事だ。故に②以外の間違った対象に対してスイングを行うと、その間違った意識でスイングするゴルファーのショットは、絶えずして正確性に欠いた結果となるであろう、と著者は宣言する事となる。


これが事実だとしたらとても手厳しい言い分である。ここまで宣言されると他の答えを選ぶ気持ちも薄れてしまうだろう。それで良いと言い切れるからこそ、著者は「正解は②」だと宣言するのである(信じて欲しい)。


そして正解を②だと宣言されたゴルファーは、その後のスイング運動を全く別のものに変化させられてしまう。


すなわち正確にものごとを「定義」する行為は、スイング運動に著しい影響を与える結果を招くのだと言えるから、「定義する」ことは「技術を語る」に等しい行為だと言える訳である。


この問いから、スイングする対象を変えることはスイング運動全体を変える大きな行為であるのだとも理解される。


例えば、ゴミ箱にゴミを投げ入れようと意識する時、柔軟体操をしようと両手を左右に振ろうと意識する時、目の前の対象物を横からぶん殴ろうと意識する時、棒で太鼓を叩こうと意識する時・・・それぞれの意識に対し、それぞれの運動状態はまったく別のものとしてユニークに召還される。さらに付け加えると、それらの変化は「練習ゼロ」でいきなりゴルファーの体に発現するのである。


(答えを先に告げると)ゴルフスイングは「地面を意識する行為」そのものの中で行われう運動現象であると定義できる。


確かにそれはゴルフスイングの正しい意識の持ち方なのだが、このように正しい結論を先に定義すると、多くのゴルファー達に要らぬ疑念を抱かせてしまう懸念がある。だから定義と同時に、その理由を説明しなければならない義務が発生してしまうのである。


このケースの場合、想定されるゴルファーの疑念はおおよそ以下のようなものになるだろう。


「ボールを意識するのと、地面を意識するのと何が違うの?!(怒)」


これまでボールにだけ集中してきたゴルファーが、「ボールに集中するのが正しい」と信じて努力を積み上げてきたゴルファーが、その積み立て預金を全てドブに投げ捨てるような意味となる「ボールへの意識は間違い。今後は地面を意識しなさい。」といきなり宣言されても、そんな些細な違いがより良いスイングに関係するとはとても思えないのである。


だから(試しもせず)素直に受け入れられない状態になるのがオチとなる。本当は、ボールを意識する場合と、地面を意識する場合とで、明らかなる違いが生じるのを察知できない「凡庸なゴルファーの反応」に過ぎないのだが、著者のように「ガッチリ定義」してしまうと、そのような凡庸なゴルファーらに説明する責任が同時に発生するのだから、世の中は厄介である。


物事とは「難しくて分からないもの」ではなく、「いいから黙って言うとおりにしろ!」というのが実践出来ないから、ややこしい物事として目の前に出現するのが道理である。が、このブログではこの「定義に対する説明責任」を律儀に果たしていこうと思う。


何故なら、このブログの著者がこのような厄介で難解な話が大好きだから(笑)。その方が書き手として面白い。冒険じみてスリリングでワクワクするので、今後このブログはますます難解で厄介な方向に舵を切っていくことにしようと、今ここでいきなり宣言する。


(ますます混沌なる次回へと続く)

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