「ゴルフ原論」~古典的技術紹介~(9)
ゴルフ原論のカテゴリーに入るかは微妙ですが、今回はゴルフをしていると必ず経験する「スランプ」について書いていこうと思っています。
先にこのブログにおける「スランプ」という言葉の定義を決めたいと思います。
というのは、多くのゴルフ初心者が通過儀礼のように、打つショット全てがスライスしてしまう典型的なケースがありますが、普通それを「スランプ」とは呼びません。厳しい言い方になってしまうかもしれませんが、「スランプ」という言葉を使うことが許されるのは、一時的にであっても「上級以上のレベル」に到った実力のあるゴルファーだけだと思うのですね。
ちなみに私がイメージする「上級者」に値するゴルファーは次のような人です。
・ティーショットはほぼフェアウェイをキープ。ちょっと曲げてもラフ程度に留めるコントロール技術があって、OBを避けるリスクマネージメントもできる。
・セカンドからのショットはグリーンオンを十分狙える精度があって、調子が悪い日でもグリーン周りのラフやバンカー程度の範囲に留める実力がある。
・グリーンを外した場合のアプローチショットにタッチがあって、転がしやロブショットの打ち分けもできる。もちろん寄せワンも十分狙える。
・パットも距離感(タッチ)が備わっていて、ライン読みとプロラインに乗せるパット技術がある。
ちょっとレベル上げ過ぎかもしれませんが(笑)、スコアで言えば80~90近いゴルフが出来るアマチュアはこれに相当する実力が備わっていると考えられます。ですから、プロは勿論、シングルハンディ以上のアマチュアゴルファーは余裕でこの条件の範囲内であると言えます。
そして「スランプ」とは、このレベルに達して、かなり安定したゴルフが出来る実力があるにも関わらず、その安定性が崩れ、不安定な調子が中長期に渡って続いているのに、その原因がハッキリと掴めず、精神的に不安を抱えたままゴルフをする様子を指して使われる言葉であると、(このブログでは)定義したいと考えています。
さて、ここまで厳密に「スランプ」という言葉を定義し、その条件の範囲内においてという限定した話になってしまうのですが、このブログでは次のように「スランプ」の原因と克服への処方箋を提示しようと思います。
あ、その前に「怪我」を原因とするスランプを除外しないと駄目ですね。
ゴルフをしていると腰痛やゴルフ肘などの怪我を抱えてしまうことが度々あります。
プロゴルファーの多くは、そういった怪我を隠蔽したがるものです。プロは厳しい勝負の世界でゴルフをしている訳ですから、(自分が)怪我をしている事実を相手に知られてしまうと、相手にチャンスを与えることになってしまうからです。
だから怪我をしているプロゴルファーは、それを隠蔽するフェイクとして「スランプ」という言葉をよく使う訳ですね。
怪我をしているゴルファーがスイングすると、当然その箇所に激痛が走って、思うようにクラブを扱えなくなります。もちろん結果を出しにくくなるので、一見するとスランプに見えてしまうのですが、これは原因がハッキリしているスランプ状態なので、このブログにおける本質的な「スランプ」の必要条件を満たしていません。
よって原因が「怪我」とハッキリしている「スランプ」は除外したいと思います。
すっかり前置きが長くなったので、今回はここまでにしておきます(スイマセン・笑)。
(続きは近い内にUPします!)